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危険を防ぐ!水まわりリフォームの要注意ポイント

リフォームをする上で1番気になる点は何でしょうか?やはり便利な機能性やお手入れのしやすさでしょうか?

毎日使うところだからこそストレスなく使えることは優先度が高いですよね。でも、おろそかにできない点といえば「家族が安全に家で過ごせること」

住宅内での事故は思っている以上に多く発生します。転倒事故が最も多いといわれていますが、キッチンやお風呂といった水まわり設備を使用中に発生する事故の多さも見逃せません。

そこで今回は水まわりで発生しやすい家庭内事故に注目し、予防のポイントをご紹介します。

リフォーム計画では最新設備の機能性やデザイン性に惹かれやすく、安全面は忘れがちになりやすいもの。ここで気をつけるポイントを把握しておきましょう!

浴室での事故を防ぐ!リフォームポイント

浴室は住まいの中でも特に安全性が気になる場所。事故の発生件数は洗面所の2倍以上といわれています。

浴室で足がツルッと滑ってしまったことは、多くの方が経験しているのではないでしょうか?高齢者だけでなく子どもから大人まで転倒の危険性はあります。
そのことからも誰もが使いやすく安心して使える浴室の計画が必須ですよ。

では、ここからは浴室のどんな点に気をつけるべきなのか具体的なポイントをご紹介します。

■滑りにくいお風呂の床とは?

滑りにくいお風呂の床の特徴は凹凸がしっかりあること。ザラザラとした質感は転倒防止に役立ちますよ。

銭湯の床でザラザラとした床を経験した方も多いのではないでしょうか?このような質感には注目しておいてくださいね。

引用)リクシルHP

浴室で広く使用されているタイルです。表面に凹凸があり肌触りがザラザラしています。

□ユニットバスの床は実際どうなの?

リクシルやTOTOといった水まわりメーカーで取り扱っているユニットバス。
きがえる水工房のお客様は浴室リフォームでほとんどの方がユニットバスを選んでいます。

ご自宅の床などでタイルではないユニットバスの床を思い出すと、ザラザラしている印象は無いのではないでしょうか?

水まわりメーカーのユニットバスの場合、お風呂の床はザラザラした質感の代わりに、水はけが良い仕様になっていることがほとんどです。

引用)リクシルHP

お風呂の床で滑りやすい原因となっているものは水濡れや石鹸やシャンプーの成分。
こういったものしっかり流す為にも、お風呂の床は水はけが良いことが重要になります。
実際にユニットバスの床はタイル貼りの床よりも早い時間で乾きますよ。

ユニットバスで床材を選ぶ際は、滑りにくいように目地がしっかり入っているものや、水はけの良い仕様を選びましょう。

さらに、TOTOのユニットバスで取り扱っている柔らかい床材もまた転倒防止につながりますよ。
ぜひ、チェックしてみてくださいね。

■効果の違いは大!手すりの向きに要注意

足を滑らせやすい浴室ですが、安全性を高めるために手すりの使用がおすすめです。

特に体を安定させる為には横向きの手すりが効果的です。
横手すりは縦手すりよりも体を支える領域が広いといわれています。

縦手すりは両手で握っても、体の片側のみのサポートとなります。一方、両手で横手すりを握る場合、体全体をサポートできるので安定性に大きな差があります。

引用)リクシルHP

浴室壁面に横手すりがあると、手すりを使用しながらの移動が楽になりますよ。

また、浴槽をまたぐ時に使う縦手すりよりも横向きに手すりを設置することで浴室内の移動にも手すりを使用可能に。特に洗い場や浴槽周りに横手すりを設置すると、手すりを使用する時間や距離が長くなるので安全度が高まりますよ。

可能であれば、出入口付近にも横手すりをつけると安心です。出入口付近で足を滑らせたり、つまずいても手すりがあれば事故の予防につながります。

横向き手すりは、安全かつスムーズに移動できるように握りやすい「床から76cm程度の高さ」に設置すると良いですよ。

引用)リクシルHP

さらに手すり設置時の注意点ですが「後から設置することができない」ことがあります。
特にユニットバスの場合、後から手すりを追加できないことも。

浴室リフォーム時にはまだまだ手すりは必要ないとお考えの方も、10年から15年後の年齢を考慮して手すりの有無を検討してくださいね。

ショールームで商品見学をする際に、手すりをいずれ追加できるか否かを確認しておくと安心です。

■大きいほど危険になる、浴槽について

足を伸ばして入れる大きな浴槽は憧れますよね。実際に浴室リフォームをする方の多くが、浴槽のサイズアップを希望されます。

とは言え、浴槽は大きければ大きいほど良いと言うものでもありません。というのも、大きい浴槽は溺れてしまう可能性が高くなるからです。

特に浴槽に入り、足を伸ばした際に、足裏が浴槽にとどかない場合はご注意。
足がとどかないことにより、浴槽内で体のバランスが取りにくいことがあります。大きい浴槽内で体が浮いてしまう経験はありませんか?

引用)リクシルHP

リクシルHPでは身長に合わせた浴槽サイズを確認できる入浴姿勢シミュレーションが可能です。ご利用くださいね。

よくある浴室の事故で挙げられるのが、居眠りをしてしまい浴槽内で溺れてしまうことです。
居眠りにより体のバランスを崩してしまった際に、足がとどかないことで体勢が整いにくく、パニックになってしまうことも。こうしたことからも大きすぎる浴槽は特にご注意です。

近年では65歳以上の浴槽内で溺れる事故が増えています。ちょうど浴室リフォームを検討される方が多い世代ではあるので、事故予防の観点からも浴槽のサイズはご検討してくださいね。

引用)リクシルHP

浴槽内に段差がある「ベンチ浴槽」では体を安定させやすいですよ。

■どの世代でも使いやすい浴室とは?

浴室では裸で使用することもあり誰もが無防備になりやすい場所。思いもよらない事故が発生しやすいのも浴室です。

転倒といった事故を防ぐためには手すりの設置だけでなく、滑りにくい床材や、浴槽をまたぐ際の高さ、小さな段差にも細かく気を配る必要があります。

他にも浴室の照明において、手入れがしやすいメンテナンス性だけでなく、十分な明るさがあるものを選んでください。
例えば浴室内の壁をウォルナット調のダークトーンやブラックカラーといった、落ち着いた雰囲気にしたい場合など、明るさが不足することも考えられるのでご注意です。

引用)パナソニックHP

光源が目に当たりやすいダウンライトよりもカバー付き照明のほうが眩しさを感じにくいですよ。

さらに浴室の出入口に置いてた段差をなくすことは、事故予防に大きな効果をもたらします。
浴室リフォームの際には段差をなくす、または以前の段差よりも低くするなど改善の可否をリフォーム担当者に相談してみてくださいね。

浴室の出入口では、有効開口幅が65cm以上確保できると介護が必要になった際にサポートしながら入浴が可能です。
出入口の形状は折戸や開き扉ではなく、立ち位置位を変えずに楽に開閉ができる「引き戸」がおすすめです。工事費は一番高い仕様にはなりますが安全性は一番。将来のことを見据えて引き戸の導入も検討してみてくださいね。

開閉がしやすい引き戸は使い勝手が良く、満足度が高いリフォームポイントです。

トイレでの事故を防ぐ!リフォームポイント

狭い空間で立ったり座ったりするトイレ、実は転倒しやすい場所でもあります。
思っている以上に体のバランスを崩しやすいですよ。

体調が悪くなった際にトイレに駆け込む場面もあるはず、高齢者だけでなくどの世代の方もこういったシチュエーションでも安全に使えるトイレが必須ですね。

では、ここからはトイレのどんな点に気をつけるべきなのか、具体的なポイントをご紹介します。

■ストレスフリーなトイレは寸法計画がポイント

ケガをしたり体調が悪い時は、若者でもトイレが使いづらいと感じることも。
誰にとっても使いやすいトイレは寸法計画がポイントです。

現在、日本で使用されている一般的な便器の座面高さは40cmといわれています。
床に足がつくので踏ん張りやすく排泄がしやすい高さです。

トイレリフォームの際にはこの高さにも気を配ってくださいね。
ほとんどの水まわりメーカーでは一般的な高さ設定を取り入れていますが、念のためショールームでサンプルの便器に座ってみて違和感がないかどうか確認しておくと安心です。
同じメーカーでも機種の違いで微妙な違いがあることもありますよ。

また、便器前のスペースが狭いと立ち座りの際にかがみにくく、足腰に負担がかかりやすいといわれています。
便器前のスペースは50cm以上確保し、余裕を持って動けるようにしておくと良いでしょう。
小さいお子様のトイレのサポートや介護の際などあらゆる場面を想定し、スペースには余裕を持っておくと安心です。

■トイレの出入口こそ広くして

狭い空間ゆえに設置する扉もサイズが小さくなりがちなトイレ。ですが、立ったり座ったりと動作が多いトイレ室内では、介助する場合にスペースが足りないことが多々発生します。

そこで、トイレドアを引き戸にすると、廊下やトイレ内の物で開閉がふさがれることがなく、スペースも広く確保できます。
車椅子で使用する際でも引き戸だと出入りがスムーズになりますよ。

トイレ間取りの都合上、引き戸が設置可能な場合には是非とも引き戸をご検討くださいね。

一般的な片引き戸に加え、介助がしやすい引き戸には「3枚引き戸」や「フルオープン引き戸」といった有効開口幅を広げられる特殊なものもあります。

引用)パナソニックHP

一方で、マンション暮らしの場合など、トイレに引き戸が設置できない場合は多々ありますよね。

そんな時にアウトセット引き戸を使用し、何とかトイレに引き戸を設置する方法もありますが、開き扉や引き戸に比べると防音性に劣るので音が漏れてしまうことが気になることもありますので、あまりおすすめはできません。

そこで、トイレに引き戸を設置できない場合にはせめて開き扉のサイズを大きくし、出入口の有効開口幅を広げることをおすすめします。

数センチでも開口を広げることで出入りしやすい環境に改善しましょう。

■トイレこそヒートショック対策を

冬の深夜は暖房を使わずに寝ていることが多いためいつのまにか室温が下がり、布団の中の温度との差が20度近くになることがあります。

夜中に起きてトイレに行くときに、実は洗面室から浴室内に入る時以上の大きな温度差に体をさらすことになります。これがヒートショックのリスクが高まる原因です。

入浴時に注目されがちなヒートショックですが、深夜のトイレでも発生しやすいので覚えておいてくださいね。
トイレだけでなく冷え切った廊下や寝室などでも、ヒートショックのリスクはあらゆるところにありますよ。

そこで対策ですが、住宅の断熱性能が高ければトイレの室温も自然と上がります。

一戸建てでトイレに窓がある場合は、特にトイレの室温が下がりやすくなります。リビングや寝室だけでなく、忘れがちですがトイレ窓の断熱対策もしっかり行いましょう。

また、便座を暖かくしておくこともヒートショックの対策になります。
これはマンションのトイレでも取り入れやすいアイデアですね。

冷たい便座に座ると血圧が上がり、ヒートショックにつながります。
便座のヒーター機能を使用しておき、夜中でも便座が暖かくなるように設定しておきましょう。
夜中は設定が切れている、なんてことはありませんか?

暖房が付いていないタイプの便座でも、厚めのカバーを使用するなど対策が可能です。

■トイレに手すりはまだ早いと思うならば、、

トイレでは立ち座りといった動作が多いもの。そこで手すりがあれば、高齢者や妊婦だけでなくあらゆる年代の立ち座りをサポートし、足腰の負担を減らします。
若者でもケガをした時に手すりがあれば、そのありがたみを感じるでしょう。

とはいえ、トイレに手すりを設置するにはまだ早いと、心理的・デザイン的に抵抗がある方は多くいらっしゃいます。

そこで手すりの代わりに体重をしっかり支えられるような頑丈なカウンターなどを設置してはいかがでしょうか?

手をかける程度なので奥行きが浅い棚でも大丈夫です。こうした使用ならば狭い空間でも邪魔にはなりにくいですよ。
収納としても利用可能なのであると助かるアイテムになるでしょう。

まずはいかにもな手すりよりも、代用品を検討してみると良いですね。

キッチンでの事故を防ぐ!リフォームポイント

包丁を使ったり、ガスや火を扱うキッチン。お風呂やトイレとはまた違った危険が多い場所です。

また、キッチンでは子どもの事故が多いのも特徴です。思わぬポイントでケガをしやすいのでご注意ですよ。

では、ここからはキッチンのどんな点に気をつけるべきなのか、具体的なポイントをご紹介します。

■うっかり事故が多いガスコンロ

キッチンの事故で多いと言われるのがコンロ周りの事故。
火事にもつながるので、事故対策はしっかりとしておきたいところです。

ガスコンロで1番多い事故は「消し忘れ」特に、高齢者の消し忘れ事故が高い確率で発生しているので注意が必要です。

ガスコンロの中には消し忘れをお知らせするアラームや、調理器具を一定時間動かさない場合は火が自動で消える機能など、消し忘れをサポートする機能を備えている機種もあります。

コンロの入替えの際にはこういった消し忘れサポートの有無も確認したいですね。

また、コンロ周りでは2番目にやけどの事故も多いですが、次に服やものに着火してしまう事故も多発しています。

衣類への引火に気をつけるのはもちろん、コンロ周りにものを置いたり、調理中についつい火の元の近くにものを置いてしまうと引火の原因に。

キッチンリフォームの際は、調理スペースの広さがついつい気になりますがコンロ周りのものを置くスペースや調味料の収納スペースの確保なども確認しておきたいところです。

■意外と多いIHヒーターの事故

火を使わないから安全と思ってしまいがちなIHヒーター、その油断が事故を引き起こすことも多々あります。

特にガスコンロからIHヒーターに変更したばかり方は使い慣れていない分、うっかり事故を引き起こしてしまうことも。

□トッププレートに触ってしまいやけどしてしまう

IHヒーターで1番多い事故はやけどです。火を使うガスコンロとは違い、目で見て危険な温度かどうかを判別しにくいことから、トッププレートに触れてしまいやけどしてしまいます。

使用直後の温度は使用方法によりますが300度近くに達することもあります。

手で触れてやけどしない温度まで冷えるには数分以上の時間が必要です。

火が出ていないので見た目での判断が難しいですが、「高温注意ランプ」が点灯中の間は手を触れてはいけません。
使用した本人はもちろん、他の家族、特にお子さまが誤って触ってしまわないよう家族の中でIHヒーターの特徴を理解しないといけないですね。

□IHヒーターは滑りやすい

五徳の上に調理器具をのせるガスコンロと違って、IHヒーターのトッププレートはフラットな形状をしています。

その分、拭き掃除がしやすいのですが調理中の鍋やフライパンが滑りやすいという特徴があります。

特に濡れているとより滑りやすくなるので、調理中の吹きこぼれには注意が必要です。
実際に鍋が滑り落ちるという事故も発生しているので使用に慣れていないうちは特に気をつけましょう。

■ガスコンロやIHヒーターで起こりやすいイタズラ

音が出るボタンやひねって操作するレバーは小さな子どもにとって魅力的にうつるもの。こうした子どもによるイタズラが起こりやすいのがコンロ周りです。

イタズラを予防する為にチャイルドロックを備えている機種もありますが、その操作方法を把握していないケースも意外と多い。

普段から使用している方も、お子さんの中にはチャイルドロックの解除方法を覚えてしまうこともあるので要注意です。

■食洗機で起こりやすい事故とは?

使用者が増えている食洗機ですが、ここでも事故の可能性はあります。

中には、食洗機使用中に中の食器が割れてしまい、取り出しの際にケガをしてしまう事例があります。

例えば、耐熱温度表示の無いプラスチック容器や小さいものは水圧により食洗機内で飛ばされることがあります。そういったものが食器に当たり、破損させることが考えられます。

さらに、傷やヒビのある食器は熱や水圧で割れる可能性があるので食洗機では洗わないことをおすすめします。

食洗機で食器が割れるイメージはつきにくいですが、食器の重ね方や使用方法次第では起こりうる事故なので覚えておいてくださいね。

洗面所での事故を防ぐ!リフォームポイント

浴室やトイレに続き転倒事故が多い洗面所。他にも洗濯機や洗剤など気をつける物がたくさんある場所なので、高齢者から子どもまで気をつける点が意外と多いんのが洗面所です。

では、ここからは洗面所のどんな点に気をつけるべきなのか、具体的なポイントをご紹介します。

■洗剤の誤飲や洗濯機での事故が多発

洗濯機や洗剤など子どもの興味を引くものが密集している洗面所。

ドラム式洗濯機に入ってしまう事故例は、幼児だけでなく小学生でも起こりうる事故です。
チャイルドロックを使用するなど中に入ってしまわないような工夫が必要です。

また、幼児の事故で多いのが「洗剤の誤飲」
目を引くゼリーのような洗剤の誤飲が発生しやすく、手の届かないところに置くのが鉄則です。

こういったものをしっかりと収納しておけるスペースの確保が必要ですが、洗面台下の収納などは、子供でも取り出しやすい場所なので要注意です。

洗面所リフォームでは高い位置の収納を用意するなど、危険なものの収納場所を検討しておきたいです。

■気をつけたい水の出しっぱなし

洗面台の水を出しっぱなしにしてしまったことは誰にでも起こりうる事。ここで気をつけたいのが水の漏水を防ぐ穴  (オーバーフロー)が無い仕様の洗面器を使用している場合です。

こちらはオーバーフローありの洗面器です。

こちらはオーバーフローなしのタイプです。気付きにくいポイントなのでご注意です。

この場合、水を出しっぱなしにすると洗面台から水が溢れ続けてしまい、床材など広範囲に被害がでてしまうことも。
実験シンクといった洗面器にはオーバーフローはついていないのでご注意くださいね。

多くの水まわりメーカーの洗面台では標準仕様となっていますが、ショールーム見学時には念のため有無を確認しておくと安心です。

以上が危険を防ぐためのリフォームポイントでした。

これから水まわりリフォームをされる方はもちろん、今からでもできる対策もあるので是非取り入れてくださいね。

水まわりのリフォームは一度行うと次回のリフォームまで15年前後期間が空いてしまうことがよくあります。

今は問題がなくても将来的には体に気を使う必要がでてくることも珍しくありません。ですので、水回りリフォームをする際は向こう10年程の家族の様子をイメージしながら仕様を検討してくださいね。

水まわり設備は毎日、快適に安全に使いましょう。

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