キッチンの「天板」だけを徹底比較!きがえるおすすめは?

キッチン天板や水栓の種類に、コンロやレンジフードの機能性とキャビネットのデザインも気になる。
と、キッチンリフォームについて「考えることが多すぎる」と思いませんか?
しかも気になるキッチンメーカーがたくさん。となれば検討に時間が足りないですよね。
そこで今回は各キッチンメーカーの「天板(ワークトップ)」だけに注目、その特徴を比較します。
きがえる水工房のおすすめ商品もご紹介しますのでぜひ検討の参考にしてくださいね。
INDEX
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キッチンメーカーではグレード別にキッチンの種類(商品名)が分かれています。
こちらのコラムではきがえる水工房で施工数の多い人気商品に絞り、中級グレードキッチンを中心にご紹介します。
リクシル「ノクト」

機能性とデザイン性をバランス良く兼ね揃えたシリーズです。
前身の「アレスタ」から2022年に「ノクト」としてリニューアルしました。
コロナ禍でキッチンにデザイン性を求められたこともあり、色柄の充実とカウンター付きレイアウト可能といった選択肢の幅広さが魅力です。
パナソニック「ラクシーナ」

こちらも機能性とデザイン性を兼ね揃えた、支持率の高いベストセラーキッチンです。
ラクシーナ愛用者は周りに多いのでは?
リクシル「ノクト」と比較検討される方も多いキッチンです。
クリナップ「ステディア」

クリナップといえばステンレスというイメージがありますが、人大やセラミックなど近年ではデザインの選択肢が増えています。
今まで通りの機能性の高さも魅力。一方で価格帯はノクトとラクシーナと比較するとお高くなりがちです。検討の際には価格のご確認もお忘れなく。
ウッドワン「スイージー」

フローリングや建具のイメージが強いウッドワンですがキッチンの取り扱いもあります。
メーカーの強みを活かした木材を取り入れたキッチンはそのデザインに一目惚れする方も多数。
キッチンメーカーなのにタイル天板を選択できるなど、他メーカーとの違いに注目です。
キッチン天板にはどんな種類がある?
近年、キッチン天板の素材について選択肢が増えています。
ここではコラム内で紹介する商品にて取り扱いのある素材を中心にご紹介します。
おなじみの「ステンレス」天板

ステンレスは経年変化による劣化が少なく長期間使用しやすい素材です。
錆びにくい特徴がありますが調味料の缶などからのもらい錆は発生するのでご注意を。
他のキッチン天板に比べ色柄の選択肢は少なく、シルバーのみがほとんどです。
「人造大理石」と「人工大理石」、「ジンダイ」天板には違いあり

「人大(ジンダイ)」天板かステンレス天板にするか迷うことがありますが、この人大には実は違いがあります。
「人造大理石」とは天然大理石を粉砕しセメントや樹脂を加えて固めている素材です。
時には「テラゾー」と呼ばれることもあります。
知っておいて欲しいポイントですが、人造大理石とは半分ほど「天然素材が混ざっている」半人工素材です。
一方「人工大理石」はアクリル樹脂やポリエステル樹脂を主成分としている完全人工の素材です。
天然石は一切入っていないのでご注意。
完全人工素材ということもあり、着色がしやすく色柄が豊富なのが特徴です。
さらに、「人工大理石」の中でも「コーリアン」という種類を多くのキッチンメーカーが取り扱っています。
これはアクリル系人工大理石ですが、色柄は天然石のような雰囲気で人気があります。
「人造大理石」と「人工大理石」では素材の違いこそありますが、使ってみると正直その違いは気にならないお声が多いところ。
また、人造と人工、共通の特徴としては水垢が目立ちにくい点が挙げられます。
人大天板はステンレスに比べると柔らかく傷つきやすいので、研磨剤の入ったスポンジやクレンザーの使用はNGです。ここは忘れがちなので人大天板を選ぶのなら覚えておいて欲しいポイントです。
ホワイトといったカラーや柄も豊富なのでキッチンを明るい印象にコーディネートしやすいのも魅力です。
存在感が増しつつある「セラミック」天板

「セラミック」天板とは陶器や磁器のような「焼き物の天板」のこと。
磁器のような落ち着いた雰囲気で独特の重厚感が人気の素材です。
とても硬い素材なので天板に傷がつきにくいのですが、天板が硬すぎるゆえに食器が割れてしまうことがあるのでご注意です。
ステンレスや人大に比べると価格が高いこともあり、中級グレードキッチンでは取り扱いがないことがほとんど(ご紹介の商品ではクリナップのステディアのみ取り扱いあり)
ただそのデザインに一目惚れする方も多く「セラミック希望!」ということであれば、上位グレードのキッチンも合わせてご検討をおすすめします。
「ステンレス」天板だけを比べてみました
リクシル「ノクト」


ノクトのステンレス天板での種類はエンボス加工違いの2種類のみです。
標準仕様では「スムースドットエンボス」が取り入れられています。
これは天板にドット状のエンボス加工を施すことで傷を防いだり、傷がついても目立ちにくくする効果があります。
また、スムースドットエンボスでは高さの異なる大小のドットエンボスを取り入れることで、汚れを拭き取りやすくなりました。


注意点ですが、ノクトのステンレス天板ではドット状のエンボス加工のみであり、ヘアライン加工はありません。
天板の加工については好みが分かれる部分なので、気になる方は実物のご確認をおすすめします。
もう1点、ステンレス天板ではキッチンレイアウトに限りがあります。
対面キッチンで人気のペニンシュラ型やアイランド型といったデザインでは、ステンレス天板は選択できないのでご注意ください。
パナソニック「ラクシーナ」


ラクシーナでのステンレス天板の種類はエンボス加工の1種類のみです。ヘアライン加工はありません。
このエンボス加工はノクトのシルクエンボスに近しい柄です。
ラクシーナでもペニンシュラ型やアイランド型デザインでステンレス天板の選択はできません。

さらに、ステンレス天板では上の画像のようなトリプルワイドIH/ガスやマルチワイドIHの設置もできません。
ステンレス天板の場合、キッチンレイアウトやコンロの機種に制限が出てくるのでご注意です。
クリナップ「ステディア」

ステディアのステンレス天板ではなんと5種類の天板加工があります。
一般的なキッチンメーカーでは珍しく「ヘアライン」や「バイブレーション」仕上げを選ぶこともできます。



天板加工にはクリナップの特徴である「美コート」が施されています。(3種類のみ対応可)
美コートとは親水性のセラミック系特殊コーティングであり、汚れを浮き上がらせることで天板の拭き掃除が楽になります。
また、傷対策にもぬかりなく「特殊エンボス加工」では調理スペースの傷がつきやすい部分に特殊なエンボス加工を施しています。傷がついてしまっても目立ちにくいので安心です。

さらに注目すべき点は、ステディアでは対面式のフラットレイアウトでもステンレス天板を選択可能です。
上の画像のようなレイアウトは他のメーカーではなかなか実現できないので要注目です。
ウッドワン「スイージー」

△バイブレーション仕上げ事例

△ヘアライン仕上げ事例
スイージーのステンレス天板では「バイブレーション仕上げ」と「ヘアライン仕上げ」の2種類が選べます。
エンボス加工無しの為に傷が目立やすく、心配な場合には比較的ですが傷が目立ちにくいバイブレーション仕上げを選ぶことをおすすめします。
一方でエンボス加工が無しの為、見た目にスッキリとした印象のキッチンに仕上がります。
また、スイージーのキッチンでもペニンシュラ型レイアウトでステンレス天板の選択が可能です。
ステンレスを活かしたスタイリッシュな印象のキッチンを目指すならばおすすめのキッチンです。
きがえるおすすめの「ステンレス」天板とは?
きがえるおすすめのステンレス天板はクリナップ「ステディア」です。
人大やセラミックなど他の素材に力を入れてきているメーカーが多い中、ステディアでは天板加工の種類の豊富さや機能性も安心な点に好感が持てます。
さらに人気の高い対面式キッチンにステンレス天板対応可な点も嬉しいですね。
ステンレス天板でも選択肢が多く、選ぶ楽しさを味わえるキッチンです。
キッチンはステンレス天板と決めている方は特にステディアのご検討をおすすめします。
「人大」天板だけを比べてみました
リクシル「ノクト」


ノクトの人大天板は天然石が混ざっている「人造大理石」です。
カラー展開はホワイトやベージュにグレーといったベーシックなものから、ブラックやブラウンといった濃いめのカラーも含め全6種類。
人造大理石ということもあり、特にブラックやブラウン色は天然石が混ざってる様子がわかりやすいです。


さらに、ノクトの人造大理石天板の特徴は「スリムデザイン」を選択できること。
「スリムデザイン」ではキッチン天板の厚みが1cm程と薄く、シャープなデザインが特徴です。
これまでのキッチン天板では厚みが5cm程のものが一般的ですがスリムデザインでは5分の1の厚みに。
スリムデザインのアイランドキッチンやペニンシュラ型キッチンではリビング側からのキッチンの見栄えがスッキリとなります。
天板が薄くなるだけで見た目の雰囲気が大きく変わりますよ。
厚みの薄いキッチン天板を選べるメーカーは限られているので、ノクトでスリムタイプが選べる点は覚えておきたいポイントです。
パナソニック「ラクシーナ」


パナソニックの人大天板もノクトと同じく天然石が混ざっている「人造大理石」です。
中でも人造大理石フリオカウンターがラクシーナの特徴。
近年注目されているグレーカラーの天板が充実しています。
フリオカウンターとは表面高度が高くエンボス加工を取り入れている天板です。
濃い色の天板で目立ちやすかった傷がつきにくく、美しい状態が長持ちします。
人造大理石ではフリオカウンターで選べるような濃いめのグレーカラーは珍しいですよ。
これまで天然石天板でしか選べなかった濃い色を人大天板で選べるようになりました。
他にも淡い色味も取り揃えているので、キッチンの扉柄と合わせてコーディネートの幅が広いのがラクシーナの特徴です。

また、上の画像のようにキッチンの足元がすっきりとしている「フロートプラン」のキッチンでは、ダイニング側から見えるキッチン天板の厚みを薄くすることもできます。
クリナップ「ステディア」
ステディアの人大天板はリクシルやパナソニックと異なり「人工大理石」です。
ステディアでは2種類の人工大理石天板を取り扱っています。

1つ目は「コーリアンワークトップ」人工大理石で世界的に認められているブランドです。
キッチン天板以外でも洗面台の天板として取り扱っているメーカーが多く見られます。
コーリアンの特徴ですが
・衝撃に強く割れにくい
・調味料や洗剤で変色しにくい
・美しい色合いが長持ち
・熱で変色しにくい
といった点が挙げられます
また、コーリアンは天然石のような模様を特徴としている為、1枚1枚色柄が異なります。
ショールームのサンプルや展示品と納品されるキッチンでは色柄が微妙に異なる場合があるのでご注意ください。
人造大理石のように、もしくはそれ以上に天然石の雰囲気を出せる素材なので、ホテルライクな空間との組み合わせはおすすめです。


2つ目は「アクリストンワークトップ」です。こちらはアクリル樹脂を含んだ人工大理石です。
アクリストンの特徴ですが
・衝撃に強く割れにくい
・調味料や洗剤で変色しにくい
・美しい色合いが長持ち
・熱で変色しにくい
といった点が挙げられます(コーリアンの特徴と同じです)
また、ステディアのアクリストンワークトップではホワイトやベージュを中心に淡い色味を中心に取り揃えているのが特徴です。
ブラックやグレーといったダーク系や濃い色を求めている場合は、カラーラインナップに物足りない印象を受ける可能性があります。
ウッドワン「スイージー」
スイージーの人大天板では人造大理石から人工大理石までどちらも選ぶことができ、6種類もの人大がラインナップされています。


1つ目は人造大理石である「フィオレストーン」です。
フィオレストーンは主成分の約93%が天然石であり、高級人造大理石と言われています。
ほぼ天然石ということもあり、天板の表情も自然の石のようです。さらに硬度が高いことが特徴で傷がつきにくい特徴もあります。
スイージーのフィオレストーンでは、ブラックや濃いめのグレーといった色合いからホワイトやベージュを選ぶこともできます。
2つ目は人工大理石の「クオーツ(シボ)」です。ここからは人工大理石のみの取り扱いです。
こちらはマットなブラック1種類ではありますが、雰囲気としてはラクシーナのフリオカウンターに近い雰囲気です。
人工大理石では珍しいマットブラックの質感と皮革のようなテクスチャーが特徴。
濃いめカラーやマットなテイストが気になる方は要チェックです。



さらに3つ目はアクリルカウンターの人工大理石「ソリッド」。こちらは無地に近いデザインが特徴です。
4つ目も同じくアクリルカウンターの人工大理石「クレイン」も選べます。こちらは石目模様が特徴です。
どちらもホワイトやライトグレーを中心としたカラー展開です。
5つ目は人工大理石の「フォルテ」アクリル樹脂を含んだ人工大理石です。
こちらも細かな石目町のデザインが特徴で、ホワイトからグレーベージュといったカラー展開があります。
6つ目は人工大理石の「コーリアンワークトップ」 です。なんと17種類ものコーリアンがラインナップ。
ステディアと同じくスイージーでもコーリアンを選択可能。人工大理石の選択肢の多さはスイージーが1番です。
きがえるおすすめの「人大」天板とは?
きがえるおすすめの人大天板はパナソニック「ラクシーナ」です。
きがえるおすすめの人大天板はパナソニック「ラクシーナ」です。
人大天板を選ぶ理由として「扉柄とのコーディネートを重視したい」「ステンレスよりも明るい印象のキッチンにしたい」といったお声は多く、その際にコーディネートがしやすいカラー展開の豊富さでラクシーナをおすすめします。
また、天然石のような自然の色柄を希望する場合は人大ではなく、クオーツストーンやセラミック天板などより素材の表情が豊かな天板が人気の傾向にあります。
そのことからも天然石の表情が抑えめの色柄が豊富なラクシーナは、人大希望者が満足するデザイン展開なのではないでしょうか。
また、スッキリとしたデザインのキッチンを希望する場合にはスイージーの「クオーツ(シボ)」や「ソリッド」も人大では珍しいマットな色柄なので検討をおすすめします。
番外編:レアなキッチン天板を中級グレードキッチンで選ぶ
「セラミック」天板をクリナップ・ステディアで選ぶ

セラミック天板といえば上位グレードのキッチンでしか選べない!という印象がありますが、実はクリナップのステディアでセラミック天板を選べます。
カラー展開はホワイト系、グレー、ブラックと4種類あり選択肢は幅広い好みをカバーしています。
ステディアのセラミック天板は「デクトン」を使用。デクトンとはセラミックをベースにクォーツやガラス質といった素材を含んだ新素材です。
デクトンの特徴ですが
・傷がつきにくい
・調味料や洗剤で変色しにくい
・熱で変色しにくい
といった点が挙げられます
また、デクトンはセラミックではなく人造大理石や天然石と紹介されることもありますが、機能としては一般的な人大天板よりも耐熱性や耐摩耗性が高い特徴があります。
注意点ですがセラミック天板はステンレスや人大天板よりも価格が高く、金額で比較検討をすると大きな差がでます。
セラミック天板希望の場合には上位グレードのキッチンとステディアを比較検討してみることもおすすめです。
「タイル」天板をウッドワン・スイージーで選ぶ


キッチンメーカーでは珍しい「タイル」天板のキッチンをスイージーでは実現可能です。
自分好みのタイルを貼れるのでオリジナリティが高いキッチン空間となりますよ。
厳密には下地までをウッドワンで用意し、タイル仕上げはリフォーム工事で実施する流れです。
この場合、キッチン工事+タイル工事の費用が必要ですので、リフォーム会社にも確認をお忘れなく。
以上がキッチン天板の比較でした。
ステンレスか人大にするか、方向性は明確になりましたか?
ステンレス天板では各メーカーでの見た目の違いは小さいことからも、機能性の違いに注目してください。
人大天板では人造大理石と人工大理石での大きな違いは正直ありません。
気に入った色や扉柄との相性の良いデザインで選んで良いでしょう。
注意点ですがステンレスや人大天板の模様や色柄のニュアンスはWEB上やカタログでは確認が難しいです。
なるべくキッチンショールームで実物大を確認することをおすすめします。
キッチンの印象を大きく左右するキッチン天板ですが、機能面でもキッチン使用時に頻繁に利用するスペースです。天板の検討は侮れません!
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